新年あけましておめでとうございます。
2019年、7月に社団法人自然経営研究会代表理事に就任しました。これで前年から引き続いての慶応大学院SDM研究所研究員、株式会社Saltの代表取締役と3足の草鞋体制?に。
自然経営研究会では、他の代表理事の方々と協力して、日本のティール企業(自律型経営企業)の調査を行い、「自然経営のための8つの因子」をまとめまて、自然経営のMC(マンスリーカンファレンス)やShiawase学会などで発表しました。今年はこれを学術論文にまとめる予定です。それがSDM研究員としての今年の目標。
慶應SDMの研究員としては昨年も多くの方のご協力を得て、国際学会や国内の学会で「アート思考」のフレームワークについて研究発表することができました。学会で2年ぶりに訪れたインドは相変わらず混沌と成長が同居している国で、多くの問題を抱えつつもこれから発展するエネルギーを感じることができました。
研究のご縁で、日本STEM教育学会においてSTEAM教育研究会の「デザインとSTEM教育の関係」分科会を担当することになり、今年一年かけて学会への提言をまとめていくこととなっています。分科会の立ち上げ自体これからなのですが、ぜひ想いをおなじくする方々とデザインや課題の解決の場においてのアートの役割について考えていきたいと思っています。
なぜ「アート」なのか?
自分がSDMでやってきたこともそうなのですが、取り組んできた「システム」にしろ「デザイン」にしろ、顧客、要するにお金をだしてくれる人のために「どういったものを作ればいいのか」ということに取り組み続けてきました。
これは対外的には「クライアントのため」であり、社内的には「上司のため」になるわけですがもっと正確に言えば、「クライアントや上司の要求通りにして報酬をもらうため。」
一方アートはどうなのか。誤解を呼びがちですが、「自分勝手に好きなものを作れば価値が生まれる」わけではないのがアート。アーサー・ダントーが「アートワールド」と名付けたその作品に共感する人たちの「場」によってアートの価値づけがなされる。
「自分とは何か」「自分が本当には何か」つまり内在的な自分自身の信念とか夢を自由に表現しあい共感しあう。誰もが自己表現できるそんな自律型の社会や組織をつくるために実務(仕事)でも今年はやっていきたいと思います。
昨年までの研究と実験を社会実装する。今年はその第一歩にしたいです。
具体的には、自律型組織マネジメントのコンサルティング。これは一挙に理想的な組織をつくろうというのではなく、自社にとってできるところから少しずつ取り入れていくような、「カフェテリア・メニュー」のような方式を考えています。
会社を(一気に)ティール組織やホラクラシーにしようというよりは、今よりも一歩でも半歩でも近づけたい。そういう企業や組織の要望に応えることを目的としています。
そのやり方なら、今まで「自分の会社ではティール組織なんてとても考えられない」という中堅や大企業や組織が動きやすい。そして結果として「自律社会」「自然社会」に近づくことができるのではないかと考えるからです。
「個が輝く自律型組織をつくる」これを社としてもまた私自身もこれからのミッションにしました。
でももちろん私一人で、大きな社会を変えることはできないと思います。コンサルティングと同時に自律型組織経営を推進する個人(仮称:SOM(Self-Organizing Management)マスター)を養成するような講座もやっていきたいと考えています。
また「弱い紐帯」を創っていくことが、社会を変える一番の肝だとも考えてますので、
「個が輝く自律型組織」というネーミングに共感いただける方、一緒にゆる~くやっていきましょう。そんな「仲間」大募集中!
今年もどうぞよろしくお願いいたします。