先月(6月)にバンコクで開催された国際学会「Society of Interdisciplinary Business Research」でBest Paper Prize (最優秀論文賞)をいただいた論文「A Proposal of Architectural Framework for Self-Organizing Management utilizing Multi-Layer Customer Value Chain Analysis」が経営学の学術誌(ジャーナル)「Review of Integrative Business and Economics Research」に掲載されました。

A Proposal of Architectural Framework for Self-Organizing Management utilizing Multi-Layer Customer Value Chain Analysis(Review of Integrative Business and Economics Research, Vol. 8(2), 1-13.)

自己組織化経営のためのフレームワーク 要旨(意訳)

社会が複雑であることがわかるにつれて、組織の多様化が求められた結果、企業組織も複雑化してきた。多様化した組織を運営するにあたって、従来のヒエラルキー型の組織では対応できない問題が生じている。今日の組織は,環境の変化に対して自律的に対応していく必要がある。
そして組織にはイノベーションが求められている。そのため,組織のマネジメントにおいては,多様な個人の相互作用によって,新しい秩序を形成し新しい価値をつくり出す仕組み、すなわち「自己組織化」のコンセプトが重要になりつつある。(牧野 2000)
しかしながら、どのようにすれば、自己組織化経営ができるのか。ホラクラシーやティール組織などのメソッドが提案されているが、それらは個別の手法提案に留まっている。
抽象度の高いメタレベルのフレームワークがあれば、そのフレームワークを基に自社に必要なメソッドとして活用し自己組織化マネジメントのデザインができる。そして組織に問題があれば、どこがうまくいっていない箇所なのか可視化ができるようになる。
本論文では、そのような組織の自律化、自己組織化のためのマネジメントフレームワークを提案する。